イギリス旅行術
◆◇◆ 準備編 ◆◇◆
■ 日程を決める ■
たいてい最初に決めるのが旅行日程(いつ出発していつ帰ってくるか)です。会社員の方なら、この期間は仕事が少ないから、などの理由で決めることもあるでしょう。ここでは初めてイギリスへ行かれる方のためにひとつだけ言っておくことにします。留学や知人に会うなどの特定の目的なしに、純粋な観光で行く場合、冬は寂しいです。なるべく5〜9月初旬の間に行くことをおすすめします。9月も中旬を過ぎると冬のように寒い日もあります。また12月は日照時間が極端に短いので、女性の一人旅の場合は活動時間が短くなることを余儀なくされます。女性の一人旅で、特に初めての方や慣れていない方はこの季節は避けるのが賢明です。
■ 航空会社を選ぶ ■
次に決めるのが航空会社です。仕事で行かれる方なら好きな航空会社のビジネスクラスを、リッチな方なら日本またはイギリスの航空会社の直行便を選べば何の問題もないでしょう。残念ながら私の場合はもっぱら自腹ですのでここで少しでも節約したいところです。そこで私が利用するのは安いアジア系の航空会社です。まずその航空会社のハブ空港まで行き、そこでイギリス行きに乗り継ぎます。直行便と比較した場合のメリットとして、飛行距離が長いのでマイレージが溜まるというのがあります。
また、航空会社を選ぶときはイギリスでの行き先も考慮します。普通ガイドブックではなぜか「イギリスの空の玄関はロンドン」の一点ばりで、ロンドンの空港しか紹介されていないことが多いですが、アジアまたはヨーロッパ系航空会社を使うと、自分の行き先に一番近い都市を空の玄関とすることができます。例えば行き先がケンブリッジならば、ヨーロッパの都市でケンブリッジに近いスタンステッド空港行きに乗り換えることができますし、イギリス北部やスコットランドを旅行するなら、ヨーロッパまたはアジア系航空会社を選んでマンチェスターやエジンバラ行きに乗り換えることも可能です。■ 行き先を決めてプランを作る ■ (関連コラム・「観光は車窓から?」)
誰でも最初に悩むのがここではないでしょうか?あっちも行きたい、こっちも行きたい。同伴者がいる場合はそれが2人分、3人分・・・。旅行には2つのタイプがあります。ひとつは周遊型、もうひとつは滞在型。私は最初の渡英が1ヶ月のステイだったせいか、だんぜん滞在型なのです。ケンブリッジに1ヶ月いても知らないところがたくさんあるのに、1泊や2泊では何もわからないと思うのです。もちろん純粋な観光が好きな方は、それはそれでいいと思います。これを言うと驚かれるのですが、私はそんなに旅ずきな方ではないのです。乗り物は苦手だし、休日は家で本を読んだり音楽をきいたりっていうのが好きなタイプですから。旅っていうと朝から晩まで出づっぱりでしょう?私にとって旅行は休暇の一部なので、私がつくるプランは自然ゆったりしたものになります。
5回目の渡英では9泊11日(正味9日間)で3都市、と私にしては動いた方です。オックスフォード2泊、バース4泊、ロンドン2泊、と真ん中のバース滞在を長くすることで旅疲れも防げましたし、今までで一番短いイギリス旅行だったにもかかわらず、じっくり滞在したという気になれました。
周遊型の方には、1都市に最低2泊3日づつすることをおすすめします。1泊2日づつでは毎日移動することになり移動の疲れをとる暇がありませんし、その都市に愛着がわく前に去らなければならないというのは残念なことです。■ 情報収集 ■
さて、旅行日程と行き先が決まってたら、出発日までなんとなく過ごしてはいけません。さっそく自分が行く所についての勉強を始めましょう。
個人旅行のあなたは、その能動的な旅行をもっと楽しいものにするために、あらゆる媒体を駆使して情報を収集し、さらに自分が行くところについての歴史解説本やエッセイなどを探して読んでおくと、のちに「そこへ行った」ということが、あなたの人生において価値ある体験になるでしょう。余裕があれば、その土地ゆかりの文学作品や、その都市の出身者である作家による作品を読むのもおもしろいでしょう。(ただし映画は、行った後でみる方がおもしろい。)
パック旅行のあなたは、その受動的な旅行に決して小額ではないお金をつぎ込むのですから、自分が行く所の勉強くらいしていかなくては。
まず書店でガイドブックや地図を買う前に、政府観光局や旅行代理店へ行ってみましょう。無料でもらえる地図やリーフレットがあります。地方の地図など手に入らない分は現地の観光案内所でもらいましょう。周遊型の方は、書店で手に入るイギリスの都市を網羅したガイドブックで間に合うかもしれませんが、滞在型の方にとって、一つの都市の情報量が少ないこのようなガイドブックを買っても役に立ってくれるのはほんの数ページですよね。これだけでは不十分なので、インターネットで情報を検索するとよいでしょう。■ 宿泊予約はどうするか ■
現地の観光案内所で宿の値段、設備などの希望を言うと、ホテル・リストのなかから希望にあったところをピックアップして予約してくれます。要手数料。ただし夏季は混雑します。宿探しに時間をかけたくない人は、日本からFAXやインターネットで予約していきましょう。
また、現地でよさそうな宿を見つけたら、部屋を見せてもらってから決めることもできます。空室のある宿には"Vacancy"の札がかかっています。■ 海外旅行保険はどうするか ■
私は万一のために入っていきます。注意すべきは、旅行会社ですすめられるパック保険は高い(10日間の旅行で約1万円)ので、自分で保険会社へ行って、自分で選んで入ります。そうすれば半額程度ですみます。
■ 持ち物・私はこれを持っていく ■
荷物はコンパクトに。往路はスーツケースまたはバックパックの容量の半分に抑えるのが理想的です。荷物は減ることはまずないですし、どうしたって増えますので。ここでは普通ガイドブックにある持ち物リスト以外に、私が持っていくものをご紹介します。
【クッション】 以前はエアクッション(首をぐるりと囲むやつ)を愛用していましたが、最近どうも満足できなくて、試しに小さいクッション(17x23cm、一番厚いところで4cmくらい)を100円ショップで購入して持っていったら、機内のエキストラクッションとして、またコーチや列車で、ホテルで、と大活躍しました。
【耳栓】 機内ではエンジン音がうるさいので、これをするしないで大きな違いが。機内でももらえます。
【アイマスク】 長い路線ではほとんど寝て過ごす私の必需品。機内でももらえます。
【読本】 旅行はちょっとした待ち時間が多いもの。本好きの私には欠かせません。現地で買うのもよいでしょう。
【ゴム手袋】 私は皮膚が弱いので、毎晩の洗濯(手洗い)のときに使います。
【洗面器】(冬の場合) これは便利です。イギリスの水道は日本のように1つの蛇口からちょうど良い温度のお湯または水が出てくるのではなく、それぞれ別々の蛇口になっていることが多いので、これで特に困るのは冬。お湯は熱湯、水は氷水ですから、洗顔するときはどちらでするか究極の選択をしなければなりません。洗面器があれば、お湯と水を注いでちょうどよい温度にして洗うことが出来ます。洗面器はかさばるようでいて、中にものを詰められるのでそれほど持ち運びが邪魔になりませんし、軽いです。